Virtualization/VMware/5. Storage

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概要 †

• 仮想マシンのディスクは仮想 SCSI コントローラを通じて提供される
• 物理サーバのディスクは VMFS でフォーマットされたディスクか、NFS が利用できる
• VMware ではマウントされた領域をデータ ストアという

SCSI デバイスの識別 †

• SCSI ID … 一意の識別子
• Canonical Name … 一意の識別子
  • NAA ID [Network Address Authority ID] … naa. から始まる識別子
  • T10 ID … t10. から始まる識別子
• Runtime Name … 再起動で変更される一時的な識別子

VMFS [Virtual Machine File System] †

• 複数の物理マシンから同時にマウント出来る
• ブロックレベルのロック機能を備える
• 必要になるまでディスク領域を予約しないため、ディスクを効率的に利用できる (シン プロビジョニングの場合)
• vmdk を効率よく配置するため、ブロックサイズが 1 MB になっている
• 単一 LUN で最大 2 TB まで利用可能
• 最大 32 個の LUN をスパンして、64 TB まで拡張できる
• 構成後に仮想マシンから見えない場合は、HBA の再スキャンを行う

• VMFS データストアのアンマウントと削除は異なる
  • アンマウントは ESXi から見えなくなるだけ
  • 削除は見えなくなった上、VMFS 上のデータも消える

• 仮想マシンからの見え方
  • 物理デバイスに何を利用していても SCSI ディスクとして見える
  • ファイル システムは、仮想マシンの任意のファイル システムが利用できる

ローカル SAS ディスク †

IP-SAN (iSCSI) †

• iSCSI の基本
  • サーバ側をイニシエーター、ストレージ側をターゲットという
  • IQN [iSCSI Qualified Name] でホストを識別する
  • CHAP 認証が利用可能
  • 3260/tcp を使用する

• ソフトウェア iSCSI
  • NIC を使用しストレージにアクセスする
  • VMkernel 上でソフトウェア iSCSI イニシエーターを使用する
  • マルチパス構成でもイニシエーターはシングルになる
• 依存型ハードウェア iSCSI
• 独立型ハードウェア iSCSI
  • iSCSI HBA を使用しストレージにアクセスする

FC-SAN †

FCoE †

• Ethernet NIC と FC-SAN HBA の両方の機能を持つアダプタを使用する
• FCoE の物理スイッチが必要

1. ハードウェア FCoE
   • CNA [Converged Network Adaptor] と呼ぶ
   • より高いパフォーマンスを発揮できる
   • vmnic と vmhba の両方が認識される
2. ソフトウェア FCoE
   • FCoE 対応 NIC を使用し、一部の機能をソフトウェアで実行する

マルチ パス †

• iSCSI、FC-SAN ではマルチパスがサポートされる
• 障害時のパスの切り替わりには 30~60 秒かかる

1. 固定 (Fixed)
   • 優先パスと代替パスがある
   • 優先パスで障害があった場合、代替パスが使用される
2. 最近の使用 (MRU [Most Recently Used])
   • 最後に使用されたパスを優先的に使用する
   • 障害があった場合は他のパスが使用されるが、フェイルバックはしない
3. ラウンドロビン
   • 負荷分散を行う

PSA [Pluggable Storage Architecture] †

• vSphere 4.0 で採用されたアーキテクチャ
• ESXi のマルチパス部分をモジュール化し、プラグインの利用を可能にした
• ESXi 標準のプラグインの他に、ストレージ ベンダのプラグインを利用することも可能

• NMP [Native Multipathing Plugin]
  • ESXi 標準のマルチパス プラグイン
  • NMP が SATP と PSP をロードする
  • SATP [Storage Array Type Plugin]
    • フェイルオーバー処理のためプラグイン
    • VMW_SATP_ALUA
  • PSP [Path Selection Plugin]
    • ロードバランス処理のためのプラグイン
    • VMW_PSP_FIXED, VMW_PSP_MRU, VMW_PSP_RR

NFS [Network File System] †

• NFS v3 に対応している
• NFS サーバ上に 84 byte のロック ファイルを作ることで同時アクセスを防ぐ (VMware 独自の実装)
• ESXi は root 権限で NFS にアクセスする
  • NFS サーバ側で no_root_squash を設定する必要がある
• MSCS 構成は出来ない
• NFS データストアのアンマウントと削除は同じ
  • どちらも ESXi から見えなくなるだけで、NFS 上のデータは保持される

• 通常の NFS は シン プロビジョニングのみ、VAAI 対応 NFS はシック プロビジョニングも可能

VSA [vSphere Storage Appliance] †

• SUSE Linux ES 11 ベースの仮想アプライアンス サーバ
• 2~3 台の ESXi にインストールし、VSA クラスタを構成する
• 各物理マシンのローカル ディスクを NFS としてエクスポートすることが出来る
• vCenter Server にインストールする VSA Manager で統合管理され、vMotion などを利用できる
• 2 台構成の場合は、VSA クラスタ サービスが必要
• 専用の NAS を用意する必要がないが…

ステータス †

• Online
• Offline
• Degraded

制約 †

• vCenter Server が仮想マシンの場合、同じ ESXi で実行してはいけない
• vShere HA クラスタに参加してはいけない
• ESXi 上で仮想マシンを稼働させてはいけない

動作要件 †

• 2GHz 以上の 64 bit CPU
• 6 GB 以上のメモリ (24 GB 以上を推奨)
• 4 ポートの Gigabit NIC (2x2 or 1x4)
• 同一モデル、容量の 8 台以上の HDD
• RAID 10 対応の RAID コントローラ

RDM [Raw Device Mapping] †

• 仮想マシンが直接 RAW デバイス使用する仕組み
• データ ストアにはマッピング ファイルのみが作成される (vm-name-rdm.vmdk)
• 基本的には VMFS データ ストアを使用することが推奨される

• RDM を使用するケース
  • ストレージ側でスナップ ショットを作成する場合
  • 仮想マシンと物理マシン間でクラスタリングする場合
  • 仮想ディスクに変換したくない大量のデータがある場合

• 仮想互換モード
  • 仮想マシンは VMFS ディスクとして認識する
  • VMFS のメリット (クローンの作成、テンプレートへの変換など) を享受できる
• 物理互換モード
  • VMkernel が全てのコマンドを直接 SCSI デバイスに渡す
  • 完全に外部のディスクとして認識される
  • 2 TB 以上の LUN を使用できる

Storage API †

• ストレージベンダーが提供するプラグイン モジュールを使用することで、より高度な機能を利用できるようになる

VADP [vStorage APIs for Data Protection] †

• サードパーティ ベンダのバックアップ ツールに連携するための API
• 専用のバックアップ サーバが仮想マシン全体をバックアップ、リカバリする
• ゲスト OS が Windows 2003 以降の場合、VSS [Microsoft Volume Shadow Copy Services] を使用する

1. ESXi の CPU 負荷軽減
   • ESXi を通さず、ストレージから直接バックアップを取る
2. ストレージの I/O 負荷軽減
   • CBT [Change Block Tracking] で変更情報を追跡し、増分バックアップを迅速に実行する
   • 重複排除 (Data De-duplication) で重複ブロックを一つにまとめる

VAAI [vStorage APIs for Array Integration] †

• VAAI 対応ストレージは仮想マシンのクローン作成をアレイ側で処理することが出来る
• Enterprise Plus が必要

VAMP [vStorage API for Multi-Pathing] †

• Enterprise Plus が必要

VASA [vStorage APIs for Storage Awareness] †

• ストレージの情報を取得するための API
• ストレージ ベンダのプラグインが必要

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