Virtualization/VMware/8. High Availability

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仮想マシン/ストレージの移行†[edit]

コールド マイグレーション†[edit]

• HA ではないが便宜上ここに記載する
• 電源がオフ、もしくはサスペンド状態の仮想マシンを別の物理マシンに移行できる
• 異なるデータセンタ間の移行が可能
• データ ストアはローカル ディスクでもいい

vMotion†[edit]

• 仮想マシンのライブ マイグレーションを行う機能
• 仮想マシンを無停止で別の物理マシンに移行できる
• 1 Gbps のネットワークで同時に 4 台、10 Gbps のネットワークで同時に 8 台を移行できる
• データストアあたり同時に 128 台を移行できる

• 条件
  • ギガビット イーサネットを利用している
  • 共有ディスクのデータ ストアを利用している
  • CPU に互換性がある
  • ローカル リソースを使用していない

EVC [Enhanced vMotion Compatibility]†[edit]

• CPU の非互換性により vMotion が失敗することを防ぐ機能
• 古い CPU の機能に合わせることで、互換性を保つ
• CPU の機能が不明な場合、CPU Identification Utility を使用して確認する事が出来る
  • http://www.intel.com/p/ja_JP/support/highlights/processors/toolspiu
• Intel VT、AMD V、NX/XD ビット (HW レベルのメモリ保護) を有効にする

vSphere DRS [Distributed Resource Scheduler]†[edit]

• 物理マシンの負荷を自動的に平準化させる機能
• 複数の物理マシンをクラスタとしてグループ化する
• 5 分毎に物理マシンの負荷を監視し、負荷が高くなった場合に、vMotion で仮想マシンを別の物理マシンに移動させる

自動化レベル†[edit]

• クラスタ全体、仮想マシンごとのどちらも設定出来る

1. 手動 (Manual)
   • すべて手動で行う
   • 仮想マシン起動時 … 初期物理マシンの選択を推奨リストから手動で選択する
   • 負荷バランスが崩れた時 … 仮想マシンの移動を推奨事項に従い手動で行う
2. 一部自動化 (Partially automated)
   • 仮想マシン起動時 … 初期物理マシンの選択を自動で行う
   • 負荷バランスが崩れた時 … 仮想マシンの移動を推奨事項に従い手動で行う
3. 完全自動化 (Fully automated)
   • 仮想マシン起動時 … 初期物理マシンの選択を自動で行う
   • 負荷バランスが崩れた時 … 仮想マシンの移動を自動で行う
   • 保守的 (Conservative) ~ 積極的 (Aggressive)

ルール†[edit]

• 仮想マシンの包括 (Keep Virtual Machines Together)
  • アフィニティ ルール
  • 複数の仮想マシンを必ず同じ物理マシンで稼動させたい場合に利用
• 仮想マシンの分割 (Separate Virtual Machines)
  • 非アフィニティ ルール
  • 複数の仮想マシンを必ず別の物理マシンで稼動させたい場合に利用
• 仮想マシンからホストへ (Virtual Machines to Hosts)
  • ホスト アフィニティ ルール
  • DRS グループを使用する

DRS グループ†[edit]

• ホストではなくグループ間のルールを定義する
• 仮想マシンと物理マシンをそれぞれグループ化する
• 仮想マシン グループを、物理マシン グループで起動させる条件を指定する

1. グループ内のホスト上で実行する必要があります (Must run on hosts in group)
   • 仮想マシン グループを必ず指定した物理マシン グループで起動させる
   • ソフトウェア ライセンスが物理マシンに紐付く場合などに利用
2. グループ内のホスト上で実行してください (Should run on hosts in group)
   • 仮想マシン グループをなるべく指定した物理マシン グループで起動させる
   • 複数の仮想マシン グループを作成し、負荷分散などに使用する
3. グループ内のホスト上で実行することはできません (Must Not run on hosts in group)
   • 仮想マシン グループを指定した物理マシン グループで起動させない
4. グループ内のホスト上で実行しないでください (Should Not run on hosts in group)
   • 仮想マシン グループを指定した物理マシン グループでなるべく起動させない

vSphere DPM [Distributed Power Management]†[edit]

• リソースに余裕がある場合、仮想マシンを vMotion で特定の物理マシンに寄せることで余った物理マシンをスタンバイ モード (シャットダウン) にする
• リソースに余裕がなくなった場合、IPMI/iLO などで物理マシンを自動で起動させる
• 省電力化のための機能

• 設定項目
  1. ユーザ名
  2. パスワード
  3. BMC [Baseboard Management Controller] の IP アドレス
  4. BMC の MAC アドレス

Storage vMotion†[edit]

• ストレージのライブ マイグレーションを行う機能
• 仮想マシンがマウントしたストレージ領域を、無停止で別のストレージに移行できる
• ストレージの種類に依存しない
  • NFS 間であれば移行可能
  • VMFS 間であれば、物理ストレージが何でも移行可能
• VAAI [vSphere Storage API for Array Integration] でストレージ間のデータをコピーする
• NPIV 環境では Storage vMotion は利用できない

vSphere Storage DRS†[edit]

• ストレージ版の DRS
• データ ストア クラスタとして複数のディスクを一つのデータ ストアとして管理し、ロード バランシングなどを行う
• I/O とストレージ使用量を平準化させる
• Enterprise Plus で利用可能

H/A†[edit]

vSphere HA [High Availability]†[edit]

1. 仮想マシンの障害時に、同じ物理マシン上で再起動させる
   • VMware Tools が ESXi にハートビートを送る
2. 仮想マシンのアプリケーション障害時に、同じ物理マシン上で再起動させる
   • VMware Tools に加えて、サードパーティーの監視エージェントが必要
3. 物理マシンの障害時に、その物理マシン上の仮想マシンを別の物理マシンで再起動させる

• 再起動するだけなので、アプリケーション レベルの処理は行われない
• 物理マシンの障害が復旧した場合でも、フェイルバックは行われない
• 仮想マシンに優先度を設定した場合、高優先度の仮想マシンが起動するまで、低優先度の仮想マシンは起動されない
• HA 用のネットワークは必ず冗長化する
• vCenter Server Appliance でも利用可能
• DRS との併用が可能

制限†[edit]

• 物理ホスト
  • クラスタ当たり最大 32 台
• 仮想マシン
  • 物理マシン当たり最大 512 台 (ESXi の制限)
  • クラスタ当たり最大 3,000 台

FDM [Fault Domain Manager]†[edit]

• クラスタ内の全 ESXi で起動するサービス
  1. ESXi 間のハートビートを行う
  2. hostd を通じて仮想マシンの監視を行う
  3. vCenter Server の vxpd との通信を行う
• 1 台の Master ホストが複数の Slave ホストを監視する
• Master ホストが決まるまでは UDP、決まってからは TCP で通信する
• クラスタ構成の変更は vCenter Server から Master ホストへ通知され、クラスタの構成情報 (/etc/opt/vmware/fdm/hostlist) が作成された後 Slave ホストに展開される
• ネットワークが分離された場合、一時的に複数の Master ホストが出来る

• Master ホストの選択
  1. データストアの多いホスト
  2. MOID [Managed Object ID] が大きいホスト
     • 文字列として比較される (100 より 99 の方が大きい)

ハートビート†[edit]

1. vSpere HA を有効にした VMkernel Port でのネットワーク ハートビート
   • Master ホストは全管理ネットワークにハートビートを送信する
   • Slave ホストは一つの管理ネットワークでハートビートを送信する
   • Slave ホストのハードビートを受信できない場合、障害とみなし仮想マシンの再起動を行う
2. vSpere HA を有効にした VMkernel Port での PING
3. データストアのロック状態を監視するデータストア ハートビート
   • ネットワーク ハートビートのバックアップとして使用される
   • デフォルトではアクセス可能なホストが最も多い 2 つのデータストアが使用される
   • VMFS の場合、メタタグの定期的な更新を監視
   • NFS の場合、ロック ファイルの定期的な更新を監視
   • データストアへのパスは、ネットワーク ハートビートのパスと分離するのが望ましい

アドミッション コントロール†[edit]

• ESXi 上で仮想マシンを起動する場合のリソース条件

1. Host failures cluster tolerates (ホスト障害のクラスタ許容)
   • 適当で当てにならないので使わない
2. Percentage of cluster resources reserved as failover spare capacity (フェイルオーバーの予備容量として予約されたクラスタリソースの割合)
   • フェイルオーバー用のリソースとして、指定した割合の CPU/メモリ リソースを確保する
   • 割合は 仮想マシンで予約されたリソース / クラスタ全体のリソース で計算される
   • これを確保できない場合、仮想マシンを起動できなくなる
3. Specify a failover host (フェイルオーバーホストの指定)
   • フェイルオーバー先の物理マシンを予め指定する
   • Failover Hosts に vMotion することは出来ない

vSphere FT [Fault Tolerance]†[edit]

• 物理マシン障害時の可用性を上げるための機能
• 仮想マシンのシャドウコピーを異なる物理マシンで作成する (vLockstep)
• プライマリ仮想マシン上の操作は、リアルタイムにセカンダリ仮想マシンに適用される
• プライマリ仮想マシンの物理マシンで障害が発生した場合でも、無停止でフェイルオーバーさせる事が出来る
• DRS との併用が可能

制約†[edit]

• 仮想マシン
  • 物理マシン当たり最大 4 台 (プライマリ、セカンダリの合計)

• CPU
  • vCPU は 1 つまで (~v5.5)
  • vCPU は 4 つまで (v6?~)

• Storage vMotion、スナップショットは使用できない

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